弁護士に依頼した結果、実際に得ることができた経済的な利益のことです。着手金や成功報酬といった弁護士費用の大部分は、経済的利益の金額に料率を乗じて算出することが一般的です。
請求された場合の経済的利益
- 1000万円の損害賠償を請求される。
- 弁護士に減額を依頼する。
- 700万円で和解(300万円の減額に成功)
請求した場合の経済的利益
- 1000万円の損害賠償を請求する。
- 相手方に500万円の損害賠償なら支払うと言われる。
- 500万円では納得いかないので弁護士に交渉を依頼する。
- 700万円で和解(200万円の増額に成功)
法律事件における代表的な経済的利益の解釈
- 金銭債権は、債権総額(利息及び遅延損害金を含む。)
- 所有権は、対象たる物の時価相当額
- 詐害行為取消請求事件は、取消請求債権額。ただし、取消される法律行為の目的の価額が債権額に達しないときは、法律行為の目的の価額
- 遺産分割請求事件は、対象となる相続分の時価相当額。ただし、分割の対象となる財産の範囲及び相続分について争いのない部分については、その相続分の時価相当額の3分の1の額
- 遺留分減殺請求事件は、対象となる遺留分の時価相当額
- 以上より経済的利益の額を算定することができないときは、800万円